6月10日。この日、教育実習生に来ているA君が、ふだん実習を行っている4年で国語科の研究授業に臨みました。教材は『一つの花』(今西祐行・作)。戦時中のできごとを扱った戦争文学。教科書に初めて収載されたのが1974年ですから、ちょうど半世紀も前から教材として扱われてきたことが分かります。
この日はA君が通っている大学の指導教官もお見えになり、教室の後ろから授業をご覧になられました。
この教材は大きく三つの場面からなっていて、授業中にはどのような構成になっているかを近くの子と交流する場面もありました。
戦争文学の多くは、無名の家族を登場人物とし、日常生活の中に戦争の影を見出しながら戦争の悲惨さや残酷さを描き出しています。そういった登場人物の心情の揺れや葛藤を軸に授業を展開させるのがミソです。