旅をするチョウの話

2024年7月9日火曜日

教育活動 朝礼と集会

t f B! P L
7月9日。この日、体育館で1学期最後の朝礼を行いました。運営委員の司会により朝礼を始めます。


この日の担当は私、校長です。題目は「旅をするチョウ」。子どもたちに「どんなチョウを知ってる?」と聞くと…


まず出てきたのがモンシロチョウ。「モンシロチョウを知ってる人?」と聞くと、全員、手を挙げます。


次に出てきたのはアゲハチョウ。これも大方の子が知っていました。3人めの子が答えたのはオオムラサキ。


このチョウを知っている子は少なかったです。


次に、奈良市出身の詩人、安西 冬衛が作った詩を紹介します。

てふてふが一匹 韃靼海峡を渡っていった

たったこれだけの詩です。
・「てふてふ」と書いて「チョウ」と読む
・海峡というのは陸地と陸地に挟まれた海の狭いところを言う
・韃靼(だったん)海峡は北海道の北にあるサハリンという島とロシアのあるユーラシア大陸の間にある海峡のことで、別名「間宮海峡」とも言う
といったことを解説しながら、安西は大陸からサハリンに向かって飛んでいくチョウを見ながらこの作ったという背景にも触れました。低学年の子にとってはちょっと難しい内容でしたが、それでも静かにじっと聞いていました。



このチョウのように、過ごしやすいところを求めて「旅」をするチョウがいると話しながら、チョウの写真を映し出しました。


このチョウこそが「アサギマダラ」。この日の2週間前(6月25日)に、学校の近所(針町)にお住いの岸本さんと川端さん、八重川さんの3人がおいでになり、「アサギマダラをよぼうプロジェクト」を立ち上げて活動を始められているということ、岸本さんの畑に飛んできたアサギマダラの羽に「NMV 9.18 モモカ3」とマーキングされて(書かれて)いたことを話しました。



マーキングすることで、どこに立ち寄ったのか、どれくらいの距離を飛んできたのかという生態が分かります。岸本さんたちが調べると、このチョウは長野(_agano)県上伊那郡の宮田(M_iyata)村(V_illage)の隣に住む小学年生の「ももかさん」が9月18日にマーキングした蝶であると分かったそうです。そして、そのアサギマダラが好んで蜜を吸うのが都祁󠄀にも自生している秋の七草の一つ、「フジバカマ」です。朝礼で話をすると知った本校の用務員さんが、田の畔に咲いていた株を採ってきてくださいました。それを見せます。


岸本さんたちからはフジバカマの苗もいただいたので、家に植えてみたいと思う人は家族とよく相談して、翌日の午前中に担任に申し出るよう伝えました。


朝礼を終えて体育館を出ていく際にも、「植えてみたい!」という子が話しかけてきました。興味を持ったようです。


なお、「アサギマダラをよぼうプロジェクト」のことは、今月(7月)2日に発行した学校通信「都祁の子」第4号(←クリックすると出てきます)にも取り上げています。続きは1週間後(7月17日)に発行する第5号にも取り上げるので、興味のある方はHPでご覧になってください。