9月15日。小学6年の国語科教材の中で、難解なのが宮沢賢治・作『やまなし』。作品中に出てくる「クラムボン」って何だろうとか、二枚の青い幻灯に描かれた谷川はどんなところかなど、作品の叙述に沿って想像していくのは簡単なことではありません。その難解とも言える作品に、今、6年生が挑んでいます。
世の教師の中には、「なんでこんな作品、教科書に載せんねん!わけが分からん…。」とぼやく者もいます。でも、ちょっと考えてみましょう。
教師が問いを重ねることによって、綴られた言葉の奥にある作品の「世界」を想像する。やっと開いた想像の扉の先に、また次の扉があって、その扉を開くために全力で挑む。そうやって何枚かの扉を開いた先に、作品の世界観が光のように差し込んでくる……『やまなし』の学習はそんなもの。そういう作品が一つぐらい教科書にあってもいいんじゃないか…というのがわたし(校長)の見解です。