4月18日。校長室で仕事をしていると、3年の二人が国語のテストを手にし、「窓を『あける』の反対は『とじる』ではだめなんですか?」と聞いてきました。答えは「しめる」とされていたようなので校長に聞きに来た、というわけです。なかなかいい質問です。
では「とじる」は間違いかというと、そんなことはありません。窓によっては観音開きになっている窓もあるので、そのような窓は「とじる」のほうがぴったりします。実際、子どもたちが持ってきたテストには観音開きの窓のイラストが添えられていました。
「ことば」の世界は奥が深く、時々わたしも(どっちが正しいのだろう?)と迷うことがあります。そんなときは国語辞典や言葉について書かれた本を開きます。わたしは二つの電子辞書と2冊の国語辞典に加え、『井上ひさしの日本語相談』(朝日文庫)という文庫本を横に置いています。ここには、「ニホン、ニッポン、どっち?」や「『より』と『から』、正しいのはどちら?」、「固い、堅い、硬いはどう違うのか?」といった解説が載っていて役に立ちます。
さて、件(くだん)の二人というと、3分ほど校長室でわたしの話を聞いて出ていきました。
あとから担任が、「聞きに行ってよかった、と言っていました。」と教えてくれたので、わたしもよかったと思いました。